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◆河童倶楽部 番外編 − デジカメ写真を披露したいのですが...
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 河童のお友達の皆さま、こんにちわ。

「文化の秋」に、ふとひらめくことがあり、デジタルカメラで
撮りまくっている風景から、心に感じるものを選りすぐって
同報メールでお届けしてみたくなりました。まぁ、ここはひとつ、
河童の独り言と思って、読み流してもらえたらと思います。



┏■和歌山県印南町「かえる大橋」━━━━━━━━━━━━━━━━┓
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 10月10日、久しぶりに奥さんと泊まりがけでドライブに出掛けた帰路、
ふと見ると、妙に親近感を覚える、おかしな橋が目にとまりました。
ところは和歌山県印南町、JR紀勢本線いなみ駅のすぐ北側の町道です。
赤いアーチ型の橋のてっぺんにカエルの顔を取りつけたデザインに吃驚。
なぜカエルなのか? なぜ緑でなくて赤なのか? いろいろと謎ばかり。

でも最大の謎は、普通、橋って川や海、鉄道や道路を超えるところに
架ける構造物なんですが、このかえる大橋はなんでもない畑のような
陸地の上に架かっていたのです。もっとも東に紀勢本線、西に小さな
河川があって、その中間部分の高さ調整のために道路を高くする必要が
あることは解るのですが、普通は経済性を考えると多少の用地費は
かかっても、盛土で作るのが土木設計の常識といったところです。

もっと驚いたことは、写真右側の「かえるの手」の部分の土台。
真ん中に四角い穴が開いていてここを道路が通り抜けているのです。
ちょうどマイクロバスが通っているのでコンクリートの肉厚が解るかと
思います。つまりこんな薄っぺらいコンクリートでは橋梁のアーチを
支えきれるわけがなく、手の内側に隠れたコンクリートの橋脚が
橋全体の荷重を支えているのです。

だんだんと専門的な話になって恐縮ですが、一般的に「アーチ橋」と
いえば吊り橋の一種で、アーチが橋面のたわみを吊り上げる構造で、
アーチの土台部分が橋全体の荷重を支えるべきものなのです。
ところがこの「かえる大橋」は、「トラス橋」の一種に見なされる、
国内でもきわめて珍しいタイプの橋であることに気がつきました。

平成7年に完成したこの珍橋。土木技術の常識と経済性を無視した
不思議な橋ですが、何の特色もない田舎町に突如出現したシンボル。
「ランドマーク」として、いずれ定着していくことでしょうネ。

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